5 回答
雛壇を飾る際にまず意識したいのは、段ごとの役割分担です。最上段には内裏雛を置くのが伝統で、向かって左が男雛、右が女雛とされています。これは明治以降の西洋式配置で、京都などでは逆の場合もあるのが興味深いですね。
中段には三人官女、その下に五人囃子と続き、それぞれの持ち物にも意味があります。官女の真ん中が座っているのは既婚を表すなど、細かい決まりごとを知るとより深く楽しめます。道具類は左右対称に配置し、ぼんぼりの位置や桃の花の添え方にも気を配ると全体のバランスが美しくなります。
最近は伝統的な飾り方に現代的なアレンジを加える方が増えています。例えば『鬼滅の刃』の市松模様を取り入れたり、LED照明でぼんぼりを照らしたり。我が家では祖母から譲り受けた雛人形と、子供が作った折り紙の飾りを共存させています。格式ばらずに、家族の歴史を重ねられるのが雛飾りの新しい楽しみ方かもしれません。
地域によって飾り方のバリエーションがあるのが雛祭りの面白いところ。関東と関西で内裏雛の左右が逆なのは有名ですが、例えば東北地方では雪洞(ぼんぼり)を特に大きく飾ったり、九州では縁起物のさざれ石を添えたりします。
現代ではスペースの関係で三段飾りが主流ですが、省略するなら五人囃子より官女を優先するのがおすすめ。『うたわれるもの』の作中で登場した簡素な雛飾りからヒントを得て、最小限の道具で雅な雰囲気を出す方法を研究するのも楽しいです。
実際に飾ってみると、段の高さと人形のサイズ感が意外と重要だと気付きます。七段飾りなら下段ほど大きな道具を配置し、屏風の角度で奥行きを出すのがコツ。我が家では毎年、『源氏物語』の屏風絵を参考にしながら、左近の桜と右近の橘の配置にもこだわっています。雛人形の衣装の色合いと調和するように、菱餅の配色も考慮すると、華やかさが増すんですよ。
雛壇の背景に使う金屏風の選び方で雰囲気がガラリと変わります。古典的な雲龍図も良いですが、『となりのトトロ』の草壁家のような和洋折衷の部屋なら、桜模様の淡い色合いが映えます。道具類は収納時の並べ順を逆にするとスムーズに飾れるので、片付けが苦手な方には特に役立つ小技です。