沼津市には、明治から昭和初期にかけて建てられた情緒あふれる建築物が数多く残されています。駅前通りから歩いて5分ほどの距離にある『旧沼津銀行本店』は、大正時代の重厚なレンガ造りが特徴で、現在は資料館として公開されています。2階の手すりには繊細な装飾が施され、当時の銀行の雰囲気を今に伝えています。
水辺の散歩道として人気の『沼津港旧岸壁』周辺には、戦前に造られた赤レンガ倉庫が点在しています。特に夕暮れ時にはレトロな雰囲気が際立ち、カメラを構える人が絶えません。近くにある『千本松園』は昭和初期の別荘建築で、庭園からは駿河湾を一望できる隠れた名所です。
少し足を延ばせば『戸田造船郷土資料館』も見逃せません。明治時代に建てられた木造校舎を移築したもので、展示室の格子窓から差し込む柔らかな光が歴史の重みを優しく包み込んでいます。これらのスポットを巡れば、沼津が港町として栄えた往時の面影を感じられるでしょう。