氷上の絆ほど深いものはない。'ユーリ!!! on ICE'のファンフィクションで私が心に刻まれたのは『Edge of Dawn』だ。ヴィクトルの過去の傷とユーリの不安定な自信が絡み合い、お互いを壊す寸前までいく。転倒とサポートの繰り返しが、スケートリンクの外でも描かれていて、スポーツマンシップと恋愛の境界線が曖昧になる。特にヴィクトルがユーリの自由を奪わないように葛藤するシーンは、オリジナル作品の空白を埋める傑作だった。
氷が割れる音のような関係性の描写が秀逸で、和解のプロセスが単なるハッピーエンドじゃない。二人が傷つけた分だけ強くなれるってところに、この作品の真価がある。ファンなら誰でも感じた『あの空気』を言葉にしているから、読むたびに新たな発見があるんだ。