龍人を主人公に据えた作品で真っ先に思い浮かぶのは『ドラゴンクエストⅤ』の天空編ですね。あの物語では主人公が龍人族の血を引いている設定で、人間と龍の狭間で葛藤する姿が圧巻でした。特に印象深いのは、翼を広げて空を舞うシーンで、自由と責任の両立をテーマにした描写が秀逸。
もう一つ挙げるとすれば、中国発の小説『星辰変』シリーズです。ここでの龍人は古代の盟約を背負いながら現代社会で生きる姿が描かれ、東洋的な龍の解釈が新鮮。
鱗の色で階級が分かれる社会システムや、気が天候に影響を与える設定など、細かい世界観の作り込みが魅力です。特に若き龍人が人間界で修行を積む過程で、自らのルーツと向き合う展開にはグッとくるものがあります。
最近では『GreedFall』というゲームでも龍人に近いドラゴン由来の種族が登場し、異種族間の政治力学を絡めたストーリーが話題を呼びました。どの作品も、非人間的な存在であるが故に抱える孤独と、それでも前を向く強さを描いている点が共通の魅力と言えるでしょう。