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道中ヘルベチカ
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Novels by 道中ヘルベチカ

学園のお嬢様なのにカースト底辺の汗クサ小太り男子の匂いでオ◯ニーしちゃってます💦:香の檻-Cage of Scent

学園のお嬢様なのにカースト底辺の汗クサ小太り男子の匂いでオ◯ニーしちゃってます💦:香の檻-Cage of Scent

学園のお嬢様・香織は、クラスメイトであるカースト底辺男子・拓海の汗と土の匂いを嫌悪しながらも、魔法にかけられたように禁断の自慰に溺れる。拓海は小太りで顔もイマイチだが、香織は彼の真摯さや努力を垣間見、やがて彼に惹かれていく。時に高飛車な態度を取りつつも拓海との親睦を深め始めるが、ある日、非行男子生徒3人による性的な暴行を受けてしまう香織。拓海は香織を救うも、あらぬ疑いをかけられ停学の危機に。香織は拓海を救うため、全校生徒に自分が受けた屈辱的な暴行を告白し、拓海を復学へ導く。やがて香織と拓海の愛は急接近を迎え、大人の男女の関係へ――。王道ラブストーリーを詩的な文体とリアルな官能表現満載で送る。
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Chapter: 第2話:匂いの残響
3時間目の授業中、香織はノートに視線を固定していた。教室の空気は生徒達の吐息と紙の擦れる音で満たされ、普段なら彼女にとって心地よい静けさだ。が、今日は違った。例の“小太り”が教室の後ろから前へと移動してきたのだ。風が彼の汗ばんだ制服を揺らし、その匂いが再び香織を襲う。汗と土、そして微かに感じる体温の混ざった臭気。彼女は一瞬息を止め、平静を装った。(またこの匂い……最悪……!)内心で毒づきながら、咳払いをして姿勢を正す。だが鼻腔に侵入したその匂いは、昨夜の記憶を呼び覚ます引き金となった。シーツの上で指を動かし、“小太り”の匂いを思い出しながら快感に震えた自分。頬が熱くなり、膝が微かに震える。冷静を装い、ペンを握り直してノートに意味のない線を引いた。と、“小太り”が近くを通り過ぎて席に戻る。その一瞬の間に香織の心は再び乱れ、シャープペンシルの芯が折れた。昼休み、香織は一人で庭園のベンチに座った。薔薇の香りに癒されようと目を閉じるが、“小太り”の匂いが頭から離れない。苛立ちを隠せず、爪を掌に食い込ませる(どうしてこんなものが私を支配するの?)自問するが、答えはない。鼻の奥に残るあの臭気が、まるで生き物のように蠢いている気がした。再び香水を首筋に擦り込んで上書きしようとしたが、“小太り”の匂いがそれを凌駕し、執拗に彼女の鼻腔に居座り続けた。午後の授業が始まると、香織の
Last Updated: 2025-07-10
Chapter: 第1話:出会いと嫌悪
“香りとは檻である”それは霧と薔薇の香りに包まれた黄昏を生きた、かの有名なフランスの詩人の言葉だったろうか。甘い香り、心地よい香り、不快な香り――さまざまな香りが世の中にはあふれているが、それらは時として人の心を捕らえる。そして一度囚われると、決して逃れることはできない。春の終わり、学園の庭園に咲く薔薇の香りが風に乗り、香織の鼻腔を優しく満たしていた。大手投資会社の代表を父に持つ令嬢、藤堂香織は、学園でひときわ輝く存在だった。長い黒髪が風に揺れ、白い制服の襟元から覗く肌は陶器のように滑らかで、歩くたびに周囲の視線を集めた。だが香織にとって最も重要なのは、視覚的な美しさではなく、匂いだ。幼い頃から香りに異常なほど敏感だった。母が愛用していた高価なローズ・ド・メイの香水、庭師が手入れする芝生の青々とした息吹、書庫に漂う古書の紙の匂い――それらは彼女の心を静かに満たし、時に昂らせた。(今日も薔薇が綺麗ね)目を閉じ、深く息を吸い込む。甘く濃厚な花の香りが鼻腔に広がり、一瞬だけ現実から切り離されたような感覚に陥る。彼女にとって、匂いは世界を理解する鍵であり、自分自身を定義する一部だった。だからこそ、不快な匂いには我慢がならなかった。汗臭い教室、油っぽい食堂の空気、そして――。「うわっ、ごめん!」突然、鈍い衝撃が香織の肩を襲った。よろめき、反射的に目を開けると、目の前に立っていたのはボサボサ頭で小太りのクラスメイトだった。
Last Updated: 2025-07-10
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