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その3 第六話 まじかよ

작가: 彼方
last update 최신 업데이트: 2025-08-12 11:00:00

25.

第六話 まじかよ

 半荘1回楽しむとけっこうな時間だった。

 夕方から美咲はバイトを入れてるので今日はここでお暇することにした。

「じゃあ今日はこれで。フロートのお代はここに置いておきますね」

 ちなみにフロートは各種500円だった。アイスを乗せててそれは安すぎないだろうか。唐揚げ定食が500円だったり、カレーライスが450円だったりとこの店はどうやって黒字を出しているのだろうか。

「じゃあまたな、イヌイ。美咲ちゃんもまたおいで」とメタさんが声をかけてくれた。

「はい、今日はありがとうございました」

「また来ます〜!」

「ありがとうございましたー」

ガラガラガラ

 外に出ると暑さで地面が揺らいで見えた。

「陽炎なんて久しぶりに見たな、早く帰ろう」

「だね、この暑さはヤバいよ……。ねえ、ところでお兄ちゃん どっちが本命なの?」

「はっ?」

「とぼけないでいいってー。あんないい女2人に好意的に見られてて好きにならない男なんていないでしょ。それとも何? 妹が可愛いすぎるから恋人とか作れない感じ?」

「変態みたいなこと言うな! そんなんじゃねえよ。だいたいオマエの顔は俺と同じだろうが」

「同じじゃないもん! 私の方が可愛いでしょ! まつ毛が長いし、下まつ毛も存在感あってキュートでセクシーなの! 私はお兄ちゃんの上位互換だもん」

「はいはい、そーだね。それよりポカリでも買わないか。こりゃいくらなんでも暑すぎるぜ。まだ6月入ったばっかなのによ」

「ここ2.3年くらいでずいぶん暑くなったよね。どうなっちゃうのかなあ日本の未来は」

 牛のゲップは環境に良くないとされ、特別な餌など開発されたが結局はそれも難しいとなり近年は世界から牛を減らす傾向にな

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