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第9話

Author: イケメン男子
またよく晴れた日だった。

いつもと同じように、ピアノの前に座り、準備を整える。

心の奥では、ウィーン楽友協会からの演奏依頼が舞い込んだ喜びが、ひそかに弾けていた。

「千夏、おめでとう」

レストランマネージャーのデイビッドが、笑顔で祝福してくれる。

私も笑顔でうなずき、心から礼を言った。

そのとき、ウェイターが入ってきた。

「千夏さん、訪ねてきた方が外にいらっしゃいます……どうしても帰らないって」

振り向くと、そのまま翔太郎の、深く沈んだような視線とかち合った。

彼は痩せている。

シャツはしわくちゃで、泣きはらしたように目が赤く、顎には青黒い無精ひげが広がっている。

私はやはり、一度だけ会うことにした。

彼と、ちゃんと終わらせるべきだ。

ドアを押し開けた瞬間、翔太郎が飛び込むように詰め寄ってきた。

見慣れない、おそるおそるといった笑みが浮かんでいた。

「千夏……」

声はかすれていた。

「ちょっとだけ、話せないか」

私は彼を見つめる。

顔立ちは相変わらず整っている。ただ、目が落ち窪み、頬がこけて、どこか不自然だった。

昔は自分の外見をとても気にする男
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