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397話

Author: 籘裏美馬
last update publish date: 2026-05-14 19:59:21

「──うん、問題ないようですね。お体にはどこも異常は見当たりませんよ」

あれから。

私と苓さんは急いで着替えを終えた。

それからすぐに手配してもらった医者がやってきて、苓さんの診察をしてもらう。

「問題ない」と言われた事に、まずはホッとした。

だけど、それならどうして昨夜の苓さんはあれ程頭痛を、と不安になってしまう。

「あの、先生……。昨夜苓さんはとても頭の痛みを訴えていて……。記憶喪失の患者さん達は、こうした事がよくあるのですか?」

私が不安そうに聞くと、医者は私を安心させるように微笑んで答えた。

「ええ、良くある、とは言えません。ですが、過去の論文などでも記憶を失ってしまった患者さんには激しい頭痛を伴う事があるらしいです。小鳥遊さんは、ここ最近は頻繁に頭痛を感じていました。恐らく、記憶が戻る兆候だったのでは、と推測します」

「兆候……ですか」

「ええ、そうです。失った記憶を取り戻そうとすると、脳に負担がかかります。また、記憶を一気に取り戻すとなると、恐らくそれもまた脳に負担がかかり、痛みを伴うのでは、と。……後日詳しい検査をしてみましょう」

先生はそ
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