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第24話

Author: 冨貴
「お嬢さん、あんたとは、何の恨みもないはずだ。どうして、わざわざ俺に逆らうような真似を。

俺は、あの女とはただの知り合いだ。あいつとは恋人同士で、前からずっと付き合ってるんだよ。この町の人間なら、みんな知ってることだ」

南枝は、無表情のまま、その紙幣を一枚一枚、引き裂いた。

札束をばら撒いた男が、慌てふためく様子を見て、なぜだか、少し滑稽に思えた。

「今になって、怖くなったの?悪いことをしているときは、どうだったの。本当に、やましいことが何もないなら、どうして、私が関わるのをそんなに怖がるわけ?

私は、弁護士であって、警察じゃない。あなたを、その場で有罪になんてできないわ」

図星を突かれた男は逆上し、表情が一気に歪んだ。

そして、突然鋭いナイフを取り出し、南枝に突きつける。

「……いいだろう。言うことを聞かないなら、痛い目を見てもらうしかないな。俺に逆らうなら、容赦はしねえ」

男の血走った目を見て、南枝は恐怖を覚えた。

すでに由宴に助けを求めるメッセージは送った。でも、まだ返事はない。

なんとか時間を稼ごうとしたけど――男はその隙すら与えず、ナイフを握ったまま突っ
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