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第354話

作者: ルーシー
顔色は真っ白なのに、それでも意地を張っている。

拓海は玲奈の言葉に従わなかった。

そっと彼女の首筋に触れると、汗ひとつなく、ひんやりとしている。

熱があるときは、こうして何度も繰り返す。

一度は熱く、次の瞬間には冷たく――

拓海は心配でたまらなかった。

だから、彼女が嫌がるかどうかなど構わず、スウェットの上着を脱ぎ、ためらいもなくベッドに上がりこんだ。

病院の簡易ベッドは狭い。

横幅はせいぜい一メートルほど。

背の高い拓海が横になると、足を伸ばすことすらできない。

それでも彼は身を小さく折り、玲奈の身体を胸の中へと抱き寄せた。

半身はベッドからはみ出し、冷たい空気に晒されている。

それでも拓海は一言の不満もこぼさなかった。

彼は玲奈を胸の奥に包み込み、顎を彼女の肩口に預け、耳もとに唇を寄せて囁いた。

「......玲奈、まだ寒いか?」

冷え切った身体が温もりに触れ、玲奈は無意識のまま、彼の胸に身を寄せた。

その瞬間、ようやく自分の身体が震えていることに気づく。

拓海は、彼女がさらに腕の中へもぐり込んでくるのを感じ、その背中をしっかりと抱きしめた。

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コメント (1)
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敬江
拓海がんばって! 早く玲奈との過去をぶちまかして2人で幸せになって!
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