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第556話

Author: ルーシー
玲奈はわかっていた。

智也は潔癖気味で、汚れることを嫌う男だ。

それなのに今、沙羅が涙でシャツを濡らしても、彼は少しも嫌な顔をしない。

その様子を見て、玲奈はふと考えてしまう。

智也が沙羅をそこまで愛していないとしても――少なくとも彼の中で、沙羅はやはり特別なのだろう、と。

沙羅を抱えたまま玲奈の横を通り過ぎるとき、智也は足を止めた。

そして声を落として言う。

「愛莉と手を繋いでやれ」

玲奈が答えるより先に、愛莉が首を振った。

「いい。

パパの服の裾つかんで歩くから」

そう言って、愛莉は智也のコートの裾をきゅっと握った。

智也はそれ以上何も言わず、愛莉の好きにさせた。

玲奈はその場に立ち尽くし、胸の奥が薄く冷えていくのを感じる。

もう慣れたはずなのに、やっぱり刺さる。

苦い笑いを二つ落としてから、玲奈も遅れて歩き出した。

智也は沙羅を助手席に座らせ、丁寧にシートベルトまで締めてやった。

立ち上がろうとした瞬間、沙羅が智也の手を引く。

眉を寄せ、痛みに耐える顔で呟いた。

「智也......怖い」

水みたいに柔らかい声だった。

人の心を揺らすような
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Comments (2)
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美桜
1週間くらいならいい夫を装えるじゃん!とか思ってたけど…。このクズ、一瞬たりとも装えなかったな。沙羅焚きつけて、病院に泊まり込みで張り付かせといたら1週間なんてすぐだよ!玲奈、頑張って乗り切って!
goodnovel comment avatar
敬江
1週間って…。またこのパターンで1週間しかないのに50話くらい引っ張るのかな…。 主人公が冷静過ぎて、感情も吐き出さないから読んでて共感できない。 淡々と話を進めても面白くないよ
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