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第5話

Auteur: 未月 天音
あのウェディングドレスは、半年もかけてオーダーメイドしたものだった。私の一番好きなデザイナーにお願いして、世界にひとつだけのデザイン。

一週間前にようやく手元に届いて、着てみたらとても似合っていた。でもその時、ちょうど一樹は行方不明で、彼が私の花嫁姿を見ることはなかった。

もう、いらない。

後悔してるかって?

してない。

一樹、遊びたいんでしょ?いいよ、まだこれからじゃない。

翌日、私たちは新しいウェディングドレスを選びに出かけた。けれど、既製品のドレスはどれもしっくりこなかった。

私はわざと、一日中一樹を付き合わせたのに、結局何も決まらなかった。

帰り道、車の中で私はわざとため息をついた。「残念だね。全部、私が不注意だったせい」

一樹は笑って言った。「大丈夫だよ。焦らなくていいから、ゆっくり探そう」

私はじっと彼の目を見つめながら言った。「ねえ……ドレスも壊れたし、もういっそ結婚やめようか?」

その瞬間、ブレーキが急にかかった。私は慣性で前に倒れ、一樹の手にぶつかった。

彼はすぐに私を庇い、支えてくれた。「大丈夫か?」

私は首を横に振ってから、

何事もなかったように言った。「どうしたの?冗談だよ」

彼は私の手をぎゅっと握りしめ、そのまま私を強く抱きしめた。「清香、こんな冗談、本当にやめて……俺、今日の日をどれだけ待ったと思ってるのか、わかってる?」

そうか?

でも、一樹。これはあなたたちが最初から仕組んだことじゃなかったの?

私と一緒にドレスを選んで、招待状を書いて、思い出を作って、その最後に、私の心にナイフを突き立てる。

私はただ、あなたの舞台を整えてあげているだけ。

なのに、何を恐れてるの?

その夜、家に戻ってドアを閉めた途端、靴を脱ぐ暇もなく、一樹は私を抱きしめて、玄関の棚に押しつけた。

熱を帯びた身体が私を包み込み、降り注ぐようなキスが次々と落ちてくる。

彼は感情を抑えきれず、焦るように私に触れてきた。

でも私は、そっと彼を押しのけた。「一樹……気分が悪いの。今日は、したくない」

その一言で、彼の身体がピタリと止まった。

緊張がそのまま彼の中に張りついて、私の顔に何かを探すように目を向けてきた。

しばらくの沈黙の後、彼は深く息を吐き、私をそっと抱き寄せた。そして手を優しく私の腹にあて、ゆっくりとさすった。「……胃、まだ痛いのか?」

私はうなずきも、首を振りもしなかった。

彼は私の髪にキスを落とした。「ちょっと座ってて。シャワー浴びたら、何か作ってあげる」

携帯電話の画面が、横で何度も点滅していた。

私はそっとロックを解除し、画面に浮かび上がった、あの女の子からのメッセージを見た。

【一樹さん、私の招待状まだ届いてないよ~おとなしく待ってるからね】

【そうそう、藤木おばさんが明日あなたの会社に行くようにって。私の履歴書、通ったんだよ~私って本当すごい!】

【すべてうまくいけば、毎日あなたに会えるね。それにお昼も届けに行けるし、私の手作りだよ】

私はその携帯電話を静かに元の場所に戻した。

そして、ベッドの横に置いていた結婚準備のノートを開いた。

ページの一番上に、今日の記録を書き足す。【結婚式まであと19日。今日は一樹と一緒にウェディングドレスを見に行った。どれも合わなくてちょっと残念。きっと、最近彼に会えなくて痩せちゃったからかな。でもね、そんなことどうでもいい。彼の花嫁になれるって思うだけで、心がいっぱいになる。彼も、私と同じ気持ちだよね?】

それから私は、ページをめくって、この数日間の空白を埋めるように書き足していった。

【結婚式まであと30日。一樹がいなくなった。どこにもいない。タブレットで、私たちの結婚式のプランを何度も見返して、一晩中泣いた。目が真っ赤に腫れた】

……

【結婚式まであと20日。一樹が戻ってきた。私は本当に情けない。もしかして私が追い詰めすぎた?彼に結婚前の不安を与えてしまったのかもしれない。私のせいかも。でもね、ただ彼を愛しすぎただけなんだよ】

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