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第14話

Auteur: 秋の夜
先日の出来事を経て、気まずさを避けるため、結衣は普段の実験以外では翔太との至近距離での接触を極力避けるようになった。

最初は翔太も全く気づかず、相変わらず毎日結衣のために朝食を買ってきていた。

しかし三日連続で食堂で結衣の姿を見かけなくなり、ようやく彼は事態に気がついた。

「父さん、彼女、俺のこと嫌いになったのかな。

実は、ずっと前に聞いたことがあるんだ。彼女には幼馴染の夫がいたって……」

あの日排水溝の中で起きたことを思い返し、翔太も自分が少し軽率だったと感じた。

そう思いながらも、無意識のうちに手が自分の唇に伸びていた。

半月が過ぎても、翔太はあの泥水の中でのキスを永遠に忘れることができなかった。

息子のひどく落ち込んだ表情を見て、鈴木教授に翔太の言う「彼女」が誰であるかわからないはずがなかった。

鈴木教授は手に持っていたペンで、歯痒そうに翔太の頭を小突いた。

「この馬鹿息子め。私が小さい頃から何を教えてきた。自分が欲しいものは、努力して勝ち取れ。挑戦すらしないでお前が駄目だとどうしてわかる。

それに、感情というものは真心と真心をぶつけ合うのが一番大事なんだ。
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