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第111話

Penulis: 天野琴
「まだ退院できないのか?」

「先生はもう大丈夫だと言っていたが、行き場がなくて……どうしようかと悩んでいたところなんだ」

「行き場がない?君の犬じゃないのか?」

音は力なく首を横に振った。

「宗也は犬が嫌いだし、息子も嫌がっている」

「なるほど」

雅人は、まるの頭を優しく撫でた。

「じゃあ、俺に預けてくれないか?とりあえず俺が預かるよ」

「立花さんが?大丈夫?」

「もちろん。うちは庭が広いから、犬の一匹くらい全く問題ない」

「本当?嫌じゃないの?」

音の沈んでいた瞳に、瞬く間に光が宿った。

ついに、まるの行き先が見つかったのだ!

「まさか。こんなに可愛いのに、嫌がるわけないだろう」

雅人は冗談を言っているようには見えなかった。

「春村先生に退院手続きを頼んでくるといい。このまま俺が連れて帰るよ」

「ありがとう」

音はすぐに退院の手続きを済ませた。

二人は並んで動物病院を出た。

そして一緒に、まるを車のトランクに乗せ、落ち着けるように整えた。

雅人はトランクドアを閉めると、振り返って音を見た。

「これから帰るのか?送っていくよ」

「ううん、大丈
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