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第5話

Penulis: ぱくちーだめ丸
それは、僕の靴だった。

おばあちゃんが市場で買ってくれたものだ。

お母さんはそれを野暮ったいだの、安っぽいだのと嫌がって、何度もゴミ箱に捨てようとした。

こんなものを履いて出歩いたら木村家の恥だ、と。

でも僕は手放せなかった。あれは、僕がもらったたったひとつの誕生日プレゼントだったから。

だからいつもきれいに磨いて、大事に笑顔の絵まで描いていた。

「これ……慧の靴……」

お母さんの声はひどく震えていた。手を伸ばしてその靴に触れようとして、

けれどまた、怯えたように引っ込めた。

「そんなはずない……どうして靴が脱げるの?」

「きっと靴を脱いで泳いだのよ。少しでも速く泳ぐために……」

お父さんはまだ認めまいとしていた。けれどその声にはもう泣き声が混じっていた。

体も抑えきれないほど震えていた。

「そ、そうだ。あいつ、裸足で走るのが好きだったからな。

続けて捜せ!人を捜せ!こんなガラクタで俺を誤魔化すな!」

僕は空中に漂いながら、そのぽつんと置かれた靴を見つめていた。

お父さん、お母さん、靴が脱げたのは、僕があまりにも必死にもがいたからだよ。

暗い潮の流れが
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