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第666話

Author: レイシ大好き
これらの出来事、本当に緒莉の仕業なのだろうか?

紗雪は、思わず恐怖すら覚え始めていた。

あの歳で、こんなことまでできるなんて。

もし成長した今の緒莉が同じことをしたら、どうなる?

今の緒莉には、隙がまるでない。

表面上は何も分からないように見える。

そう考えるだけで、紗雪の背筋に鳥肌が立った。

成長した緒莉と、まだまともに接したこともない。

けれど、もし幼い頃からこんな性格だったのなら、これからはなおさら距離を取らなければならない。

この女は、本当に恐ろしい。

それにしても「近道を通る」なんて、清那は本当にそんなことをするだろうか?

松尾家には清那ひとりしか子供がいない。

もし運転手が来られなかったとしても、必ず代わりの誰かを寄こすはずだ。

これは、一体どういうこと?

以前の自分なら気づかなかっただろう。

だが今こうして傍観者の立場で見ていると、あらゆることが不自然に思えてならない。

紗雪は拳をぎゅっと握りしめ、清那が路地へと入っていくのを見送るしかなかった。

少女の恐怖に満ちた声が聞こえる。

それでも、紗雪は路地に踏み込む勇気が出なかった。

清那がこれから何をされるのか、想像したくもない。

それを見たところで、自分には止めることも、助けることもできない。

ただ、無駄に自分の心を痛めるだけだ。

紗雪はぎゅっと目を閉じ、心の中で葛藤を繰り返す。

それでも結局、確かめなければならない、と決意した。

清那は、幼い頃からずっと一緒に育ってきた家族なのだから。

今こうして与えられた機会を逃すわけにはいかない。

少なくとも、あのチンピラたちの顔をしっかり覚えておく必要がある。

後で復讐するとしても、間違えるわけにはいかないのだから。

深く息を吸い、何度も心を落ち着けてから、紗雪は路地の中へと足を踏み入れた。

そしてその光景を、はっきりと目にした。

清那が路地に足を踏み入れた瞬間、物陰から数人のチンピラが、まるで肉を見つけた狼のように飛び出してきたのだ。

清那の顔には、さっき猫を撫でていたときの穏やかな笑みが残っていた。

状況を理解できず、呆然と立ち尽くす。

だが、チンピラたちのいやらしい笑みを目にした瞬間、表情は一変し、全身が警戒に染まった。

「あなたたち、誰?何をするの?」

清那は腕を抱きしめ、じりじりと後
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