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第4話

Author: 鮎川 澪
三人が並んで立っている姿は、まるで本物の家族のようだった。

だけど——

この六年間、奕真は一度も心羽の誕生日を祝ってくれたことなんてなかった。

バースデーハットすら、かぶせてくれたことがない。

私は娘の目を覆おうとしたけれど、心羽は私の手をそっと払い、その光景を目に焼きつけるように、じっと見つめていた。

そんな娘の視線に気づいた義母は、すぐに場を取り繕おうとした。

「日和も心羽も、家族なのよ。これからは仲良し姉妹になってちょうだいね」

すると、心羽がふいに問いかけた。

「おばあちゃん……これから、日和も『おばあちゃん』って呼ぶの?」

義母は軽くうなずいた。

「そうね、これからは心羽が妹で、日和がお姉ちゃんってことで、どう?」

まだ六歳の子どもに、何がわかるというのだろう。

大人たちは、ただ心羽が何も知らないうちに、日和をこの家に自然に馴染ませようとしているだけだった。

けれど、心羽は幼い頭で、何かを感じ取っていた。

それ以上何も聞かず、私の手を握ってこう言った。

「ママ、誕生日、もう終わったし……帰ろ?」

——これが、二回目。

奕真、あなたに残されたチャンスは、あと一度きり。

私は彼を一瞥し、娘の手を引いてその場を後にした。

誰一人として、後を追ってきて心羽を慰めてくれる人はいなかった。

私たち母娘のことなど、誰も気にも留めていない。

心羽は、それ以来、急に口数が減った。

胸の中に、言葉にならない思いをいっぱいに詰め込んでいた。

私には、どうやって慰めればいいのかわからなかった。

ただ一つ確かなのは——

心羽の心の中には、まだかすかな希望の欠片が残っているということ。

もし奕真がほんの少しでも優しい顔を見せてくれたなら、心羽は今でも、彼のことを「大好きなパパ」として受け入れるだろう。

数日後、心羽の絵画コンクールがあった。

彼女は、その日、奕真が来てくれることを、ずっと楽しみにしていた。

だから私は、自分から奕真にメッセージを送ることにした。

そのとき、心羽は何か言いたげに顔を上げたが、すぐに視線を落とし、か細い声でたずねてきた。

「パパ、ほんとに来てくれるのかな」

「聞いてみなきゃ、わからないよ」

私はその朝、奕真にメッセージを送った。

けれど、夜になっても返事はなかった。

心羽の期待は、時間が経つにつれて少しずつ失望に変わっていった。

「やっぱり、パパって、私のこと好きじゃないのかも」

そう呟いたその瞬間——

スマホに新着メッセージが届いた。

【明日は空いてる。行けると思う】

奕真からの返信だった。

それを見た心羽は、全身から悲しみが抜けて、ぱっと笑顔になった。

「ね、やっぱり……パパは私のこと、ちゃんと好きなんだよ!」

翌日——

絵画コンクールの会場前で、私と心羽は奕真をずっと待っていた。

けれど、彼の姿はいつまで経っても見えなかった。

司会者に促され、仕方なく中へ入った。

でも、心羽の目は絶えず入口を気にしていた。

期待と不安が入り混じる視線だった。

いよいよ出番となり、舞台に立った心羽は、どこか元気がなかった。

司会者が作品の意味を尋ねたとき——

彼女は顔を上げ、審査員席を見て、目を丸くした。

そこには、奕真がいたのだ。審査員として。

心羽はそれだけで、約束を守ってくれたのだと思ったのだろう。

ぱっと笑顔になり、明るい声で作品の解説を始めた。

「この絵の意味は、パパと遊園地に行けたらいいなっていう、願いです」

けれど——

奕真は、彼女の絵には票を入れなかった。

投票したのは、隣にいた日和の作品だった。

最終的に、心羽は優勝した。

けれど、奕真が日和に票を入れた瞬間、心羽の頬には、ぽろぽろと涙が流れた。

それでも彼女は、自分を慰めるように微笑んでこう言った。

「ママ、パパは感情障害なんだよね。きっと、公平に見たんだよ。ちゃんと、理由があるんだよね?」

私は何も言えず、ただ、心羽を抱きしめた。

私と奕真は、釣り合いの取れた家庭環境で、家の紹介で見合い結婚をした。

彼の心に、忘れられない初恋がいることは、最初からわかっていた。

それでも私は、自分から望んで彼の妻になった。

それが、間違いだったのかもしれない。

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