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六花の騎士

Author: 一一
last update Last Updated: 2025-07-04 21:00:00

「え〜…実況も任された私ですが、何が起こっているのか見当もつかない為、実況する事が出来ません!未だに鳴り止まない剣戟と衝撃から察するに、とても激しい試合が繰り広げられているのでしょう!」

試合場を縦横無尽に駆け巡り、剣をぶつけ合う2人。

剣閃は当然の事ながら、素人には2人の動きを目で追う事すら不可能であった。

「流石ね!私の速度に付いて来れる人間が居るなんて!世界は広いという事かしら!」

かつてないほどの強者相手に戦いを笑みを抑えられないスノウ。

しかしそれに付き合っていられる程、レイは悠長にしていられなかった。

「貴方の遊びに付き合ってられる程こっちは暇じゃ無いっての!さっさと終わらせるわ!『+8ブーストエイト』!」

その言葉を合図に、レイの身体能力が格段に跳ね上がる。

何もかもが今までの比では無い程に迅い。

先程迄の様に動こうにも全て先回りされ、スノウはレイの剣を防ぐ事すら出来なくなりつつあった。

「がはっ…!」

更にレイの剣が少しでも掠ろうものなら、たちまち全身に電撃が走り、スノウの体力を削っていく。

対してこちらの攻撃は尽く回避されてしまう。

剣に付与された氷魔法で相手を拘束しようにも、発動までの間に避けられてしまう。

ダリウム戦の時に見せた周囲一帯を凍らせる技は、範囲は広いが隙が多すぎて使えない。

もし避けられたりでもし

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