Beranda / ファンタジー / バケモノが愛したこの世界 / 断章〜かつて少女が抱いた理想〜

Share

断章〜かつて少女が抱いた理想〜

Penulis: 一一
last update Terakhir Diperbarui: 2025-07-19 21:00:00
 母も売春婦だったらしい。

 幼い頃にこの街に売られ、そして病で呆気なく死んだと、物心がついた時に姐さん達から教わった。

 容姿が優れている訳では無く、特に人気の無かった彼女は生きる為に沢山の客を安く取り、誰の子か分からない私を授かり、産んで数年後、性病にてこの世を去った。

 そんな話を聞いた時、最初に抱いたのは怒りだった。

 だってそうでしょう?

 見た事も無い母親を、子供わたしを同じ売春婦じょうきょうにした張本人を。

 どうして庇う事が出来る?

 幼かった事も相まって、その頃の私は全てを憎み、そして拒絶していた様に思う。

 でも一つだけ感謝出来る事が有る。

 それは自分を、母親とは似ても似つかぬ程の美人として産んでくれた事だ。

 あの母親からこんな絶世の美少女が産まれるなんて。

 大きくなるにつれて、母親を知る人達は皆そう言ってたっけ。

 だからそこだけは感謝してる。

 私に他の誰にも持ち得ない『美貌ぶき』を持たせてくれて。

 そう、美しさは武器だ。

 私はまだ幼いながらもそれを学んだ。

 この街では特にそれが顕著だった。

 何もしなくても男は寄ってくるし、意地悪な姐さん達も陰口をたたく事しか出来ない。

 何故なら私がこの街で1番美しく、そして稼げるから。

 私が稼いだ金を、皆に循環してやれば皆私の味方になってくれる。

 そんな私に、表立って反抗するなんて馬鹿な真似をする人は居なかった。

 でも当時の幼い私は、そんな打算的な考えは持って居なかった。

 ただ単純に、皆を喜ばせたかっただけだった。

 姐さん達はいつも私のお世話をしてくれて優しかったし。

 本当の家族は知らないけど、これが家族なんだと知る事が出来た。

 お陰で、そんな家族の様な人達には心を開く事も出来る様になった。

 そんな優しい人達の推薦だったから、最初の頃の男の人達も皆優しかった。

 優しくしてくれたお陰で、最初はもちろん痛かったけど、それ以降はとても気持ち良くしてもらったのを覚えている。

 こんな酷い世の中でも優しい人達が居るのなら、今度はその人達を助けよう。

 そう思う事で、当時の純粋な私は生きてこれたんだと思う。

 でもやっぱり、世界には悪意が蔓延っていて。

 ある日、私の噂を聞き付けた男達が街にやって来た。

 その男達は
Lanjutkan membaca buku ini secara gratis
Pindai kode untuk mengunduh Aplikasi
Bab Terkunci

Bab terbaru

  • バケモノが愛したこの世界   使者

     段々と近付いてくる港の景色に、思わずため息を吐くレイ。 頭では理解していても、やはり無事に辿り着くまでは無意識に緊張していたのだろう。 心身共に、力が抜けていくのを感じるのだった。「あん?なんか騒がしくねぇか?」 しかし見慣れた風景だからこそ、ディードが1番に気付く。 港に居る人数と停泊してある船の数が普段より多く、そして慌ただしい。 急いでどこかに出立しようとしている、そんな雰囲気を感じられた。 何か問題が発生したのだろうか。 気が逸りそうになるレイだったが、呆れを滲ませたニイルの声が届く。「当然でしょう?国の首領が乗った船が沈み、その本人がバケモノと戦ってるなんて状況……国としては一刻も早く助けに行こうとするのが道理でしょうが」「「あ……」」 それに間抜けな声を漏らす2人。 今までの戦闘で、他の乗組員を逃がした事をすっかり失念していた。 余りの失態にレイの顔が真っ赤に染まる。「そもそも貴方の部下でしょうが。彼らを助ける為に残ったのだと思ってましたが、本当に『幻想神種』と戦いたかっただけなんですか?」「さ、さ〜て!逃がしたアイツらは無事か〜!?」 半眼で睨むニイルに、露骨に話題を変えようとするディード。 まさか本当に、自身が楽しみたいが為に他の亜人達を逃がしたのかと、流石のニイルも呆れ果てる。 レイもそれには呆れそうになるが、しかし自身も忘れていた事から何も言えず俯くのみ。「ん?おいアレ見ろ!」「アレ?」「アレってなん……まさか!」 そんな気まずい雰囲気を断ち切ったのは、港から聞こえてくる喧騒だった。 3人が近付くにつれ、騒ぎがどんどん大きくなってくる。「おい!誰かベスタ様呼んでこい!」「良かった……無事で……!」「ったりめぇだ!ウチらのボスだぞ!?バケモノなんかにやられるかって

  • バケモノが愛したこの世界   帰路

    「ハア……ハア……あっ……」 ケートスが完全に消滅したのを認識した瞬間、レイの意識は闇へと引きずり込まれた。 当然だろう。 ケートスからの攻撃に晒され続け、更に『神威賦与』、『雷装』、『電磁加速魔弾』、そしてその改良までも同時に行ったのだ。 いくらゾーン状態だったとはいえ、脳の処理限界はとっくに超えている。 当然ながら魔力も枯渇寸前で、体の内外全てで悲鳴を上げていた。 そんな状態で意識が有ったのは、ひとえに戦闘中故の興奮状態だったからに他ならない。 それ故戦闘が終了したと同時にレイが意識を失ったのは、当然の事と言える。 海へと向かって自由落下していくレイだったが、既のところで誰かに抱き抱えられ、海への落下は防がれた。 その衝撃でレイは意識を取り戻す。「うっ……ニイル……?」「残念だったな。俺だ」 目を開けて最初に視界に入ったのは薄金色の輝き。 それとその人物の声でようやく、相手がディードだと理解する。「ごめんなさいね。まさか貴方に助けられるとは思っていなかったから」「あぁん?今まで散々助けられてきたんだ。借りを返さねぇのは俺の流儀に反するんでな?それに……」 そして視線を目の前の海に移すディード。 釣られてレイもそちらを向くが、目の前には綺麗に晴れた大海原が広がっていた。「こうして共に死線をくぐり抜けたんだ。俺はテメェらを信用するぜ?」 と、いつもよりほんの少し柔らかい笑顔でそう言うディード。 それにレイも笑いながら。「えぇ、私もだわ」 そう答えるのだった。「さて、当初の予定から大分変わっちまったが……これで問題は解決したって事で良いんだよな?」 戦闘の影響か完全に霧も晴れ、澄み渡る水平線を眺めながら

  • バケモノが愛したこの世界   幻想の果て

     次々とケートスを貫いていく魔弾。 それと同時に彼の身体から、光り輝く粒子の様な物が飛び散っているのが見える。 氷の欠片かとも思われたソレ。 レイがよく視てみると、それはケートスの体を構成していた魔力だと判明した。(ニイルの言っていた様に、本当に魔法みたいな存在なのね。道理でこれだけ攻撃しているのにも関わらず、血が出ない訳か) 解析を通してそう思案するレイ。 改めてケートスを見てみると、あれだけの魔弾を受け体が穴だらけになっているにも関わらず、肉片はおろか血の一滴も流れていなかった。 代わりに、可視化出来る程圧縮された魔力が流れて行くのみ。 最早生物としても、完全に別次元の存在なのだろうと考える。 そしてそれは、生物としての常識も通用しないという意味で。【調子に乗るなぁ!】 一瞬。『幻想新種』に対する考察、更にこれだけの攻撃を受けて、通常の生物ならば死んだだろうという気の緩みが、レイの対応を遅らせた。 ケートスの叫びと共にその体の周りの海流を操作。 普通では有り得ない動きで周囲を陥没させ、ケートス自身を更に1段海中へと落とす。 結果、沈み込んだ分魔弾はケートスから外れ、その背中を掠めるに至った。 たった1発。 しかしその1発を回避しただけで瞬時に氷の壁、及び魔法障壁を回復。 更に傷を治癒魔法で再生させ始めた。「ごめん油断した!」(バカ!あれだけ油断大敵だと言ったのに!) 自責の念に駆られながらも瞬時に魔法を修正、照準を合わせる。「チッ!マヌケが!」「まだです!」 そして残り2人もそれに対応しようと動き出す。 ディードが氷の壁へ拳を振るい、ニイルがナイフを飛ばそうとしたのだが……【調子に乗るなと言った!】 再びケートスの声が響いた瞬間、自身の体に違和感を感じるレイ達。 その違和感を確かめる間もなく、体温が急上昇するのを感じ、そして。「「ガハッ!」」

  • バケモノが愛したこの世界   人間の知恵

    「本当にそんな魔法あんのか?俺は魔法には詳しくねぇが、そんなのがあるならあの『傲慢』野郎が黙ってねぇぞ?」「残念ながら、その『傲慢』を追い詰めたのがこの魔法よ。だから威力も保証するわ」 ニイルから作戦内容を聞き、にわかには信じがたいと言うディードに、レイが反論する。 序列大会の時を思い出しながらレイが語ると、それに思わずといった様子でディードが吹き出す。「うはは!マジかよ!?そりゃあの腹黒もテンパったろうなぁ!その時の奴の顔を拝みたかったぜ!」 その様子に、ルエルの嫌われようを垣間見て笑みが溢れそうになるレイ。 そんな気の抜けた雰囲気の2人をニイルが叱責した。「お喋りはその辺で。流れは先程話した通りに。しかし私達も隙があれば攻撃を与えていくのを忘れない様に、お願いしますよ?」 そう説明するニイルに、荒々しく笑いながらディードが答える。「ったりめぇだ!コイツにだけ美味しい所を持ってかせる訳無ぇだろ!あのデカブツを殺すのは俺だ!」 そう言いつつ、尚も魔力を吸い取るディードに呆れながら今度はレイへと語り掛けるニイル。「貴女が頼りです。私達が守ってあげますから、貴女はあの魔法を奴に当てる事だけを考えなさい」 その言葉が少し癇に障ったレイが言い返す。「舐めないで。あの頃から私も強くなったわ。もう守られるだけの存在じゃないって事、教えてあげる」「ふっ……知っていますよ」 思わず笑ってしまったニイルに、満足そうに笑い返すレイ。 それを取り繕うように言葉を続けた。「期待してますよ。くれぐれも彼らの想いを無駄にしないでくださいね」「彼ら?」 意味深な言葉に思わず訝しむレイ。 その反応に、無意識だったのだろう。「……忘れてください」 思わず出た言葉にバツの悪そうな顔をして、ケートスへと向き直るニイル。

  • バケモノが愛したこの世界   バケモノの戦い方

    【吠える吠える。全盛期に遠く及ばぬ今の貴様が、我相手に何が出来るというのだ】 ニイルの言葉に嘲りを含ませてケートスが返す。 それを無視してニイルは背後の2人へと語り掛けた。「奴の得意とする戦法は水を自在に操り、その温度を好きに変えて武器とするものです。それは先程貴方達が身をもって体験したので分かっているでしょう」 その説明にレイが頷く。 先程のレイへの攻撃、周囲の雨を一瞬にして凍らせレイの動きを封じたばかりか、温度を上昇させ熱湯を降らすという芸当も行っていた。 注目すべきはその際、レイを覆っていた氷が熱湯の影響を受けず、全く溶けなかったという点である。 火傷を負う程の熱湯で、氷が全く溶けないというのは不自然だ。 どうやらケートスは、個別に水の温度を自由に変更出来る様だとレイは考える。「水はその性質上、上手く扱えばかなり自由度の高い存在です。先程の様に武器にも盾にもなる。それがこれだけの量有るのです。今の奴はほぼ無敵と言っても過言ではないでしょう」 ニイルの分析は的確で、故にレイも反論出来ず表情を歪める。 しかし、だからと言って諦める理由にはならない。 そう体現する様にディードが噛み付く。「んなこたぁ言われなくても分かってんだよ。だからそれが反応するよりも速く俺達が……」「それはもう対応されていると先程分かったでしょう。それに、それよりも楽な対策が有ります」 ディードの言葉を遮りながら、ニイルが虚空へと手を伸ばす。 するといつの間にかその手には、一振のナイフが握られていた。「あれは、確か序列大会でも見た……」 そのナイフを見た事があったレイが声を上げる。 それは序列大会の2回戦時、ゴゾーラムの大剣を軽々と受け止めていたナイフだった。 ニイルが得物を持った姿を見たのはあれが初めてだったので、今でも鮮明に覚えていたのである。 その見た目はごく凡庸な物。 それも相まって、当時はただ単純にニイルの技量が優れていると考えていた

  • バケモノが愛したこの世界   喰らい尽くす雷獣

     巨大な水柱を立てて水面へ落ちるケートス。 それを眺め、次いで視線をレイに向けながらディードが愉快そうに言う。「良いねぇ!やるじゃねぇか!まさか俺のあのスピードに付いてこれるたぁなぁ!?デケェ口叩くだけの事は有るってこった!」「ちょっと!あまり近寄らないでくれる!?私の魔力がどんどん吸い取られていくのだけれど!?」 それに対してレイはディードを怒鳴りつける。 ただでさえ『雷装』で魔力を消費しているにも関わらず、少しでもディードに近寄れば魔力を吸い取られてしまうのだ。 いくら修行によって膨大な魔力を得たといっても限度は有る。 ただでさえ相手は『幻想神種』などと言う存在なのだ。 用心する事に越したことはない。(でもやっぱり彼もバケモノだわ……まさか『制限解除』の動きに並ぶなんて。何より1番厄介なのは彼には上限が無い事。これ以上の動きをされたら私じゃ手に負えない。これが『柒翼』の実力という事ね) かくいうレイも内心では驚愕と、畏敬の念を抱かざるを得なかった。 何せ自分の切り札の1つである『雷装』、その本気の速度に付いて来たのだ。 つまりその切り札が通用しないという事を示している。 吸収した魔力を消費するとはいえ、もし敵だったらと考えると寒気を覚えるレイ。「別に少し位良いだろうが。いくら奴の身体がデカかろうと、それなりに良いのが入ったんだ。死んではねぇとしても今頃逃げ帰ってるかも……」「それ位で引く相手なら苦労はしませんよ」 そんなレイを置いて呑気な事を言うディードに、ニイルが警告する。 先程の爆弾の雨を無傷で切り抜け2人の近くにやって来たニイルは、ディードに魔力を分け与えながら続けた。「奴のタフさは、その巨体も相まって『幻想神種』の中でも随一。あの程度の傷では致命傷にはなり得ないでしょう」 海面を見続けたままそう語るニイルに、ディードも同調する。「まぁ、あれ位で殺られるんなら拍子抜けも良いところだがな?寧ろもっと歯応えが無ぇとつまらねぇよ

Bab Lainnya
Jelajahi dan baca novel bagus secara gratis
Akses gratis ke berbagai novel bagus di aplikasi GoodNovel. Unduh buku yang kamu suka dan baca di mana saja & kapan saja.
Baca buku gratis di Aplikasi
Pindai kode untuk membaca di Aplikasi
DMCA.com Protection Status