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幕間〜屈辱の敗走〜

Author: 一一
last update Huling Na-update: 2025-07-20 21:00:00
「ゲホッ!……ハア……ハア……クソ!クソ!クソ!」

 残る魔力を全て治癒魔法に回し、全力で傷を治療しながら悪態をつくルエル。

 彼は現在、助けに来た女性に運ばれながら移動中だった。

 傍から見れば完全なる敗走である。

 それは彼の高いプライドでは、耐え難い苦痛であった。

「絶対に……ただでは済まさねぇ……」

 ここまで順調に進んできていた人生計画が、たかが少女に壊された現実に。

 いや、この魔力だけ無駄に消費し、一向に治らないこの呪いに。

 あの程度の相手に深手を負わされ逃げている現実に。

 何より傍らの女に助けられている現状に。

 今起きている全てに、彼は怒りを覚えていた。

「本当、珍しいわね。貴方がここまで感情を顕にするのも」

 彼女の言葉にうるせぇよ、と内心思うルエル。

 昔から彼女は、ルエルに対する好意を口にしていた。

 しかしルエルは感じていた。

 それが普通の人間が抱く恋愛感情とは、まるで別物の感情という事に。

 そもそも2人は味方でも無ければ、仲間という訳でも無い。

 むしろ敵としていがみ合っていた時間の方が長いのである。

 そんな相手に対して、どうして好意を持てようか。

 彼女が本当に欲しているのは自分が持つ力。

 彼女が持ち得ない、様々なステータスだという事は明白である。

 何せ、大なり小なり他の6にも同じ様な事を言っているのだから。

 それが彼女の『強欲』たる所以であろう。

「てめぇは……この呪い……見た事あるか……?」

 そんな相手だからこそ、借りを作るのはごめんこうむりたかったが背に腹はかえられず、彼女に助言を請う事にした。

 強欲な彼女なら、様々な知識を仕入れているとしても不思議では無いからである。

「ごめんなさい、ワタクシもこの呪いは見た事無いわね。こんな複雑な呪いを使える人間が居る事に驚いているもの」

 しかし希望も虚しく、喜ばしい返答は帰っては来なかった。

 自分も相当魔法には詳しいと自負している。

 そんな自分でさえ分からなかっただけにある程度予想はしていたのだが、それでも彼女が知らないという事実に改めて畏怖の念を覚える。

(この呪いもそうだが、やはり問題はあの『ギフト』だ。何度思い返してもあれはギフトなんて代物じゃ無かった。この呪いも含め、問題視するべ
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