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夜闇に紛れて-1

Author: よつば 綴
last update Last Updated: 2025-03-01 06:00:00

 俺たちは時々、3人で屋敷を抜け出す。宵闇に紛れて散歩をするのだ。散歩と言っても、大半が空を飛んでいるのだが。

 勿論、俺には空を飛ぶ能力などない。だから、ヴァニルに抱えられて空を舞う。

 初めのうちは、姫の様に抱えられるなど耐えられないと拒否したのだが、抗う事などできるはずがなかった。まず、力で敵うはずがない。吸血鬼共は異常なまでに怪力なのだ。奴らが加減を間違えれば、人間など赤子も同然である。

 今では、優しく抱えられる事に慣れてしまった。しかし、俺を連れ出す必要性は未だに感じない。それなのに、毎度わざわざ連れ出される。吸血鬼とやらは、そんなに散歩が好きなのだろうか。

 今日のように月が綺麗な夜に散歩をしていた時、何気なく聞いてみたことがある。ヴァニル曰く、ノーヴァは上空から街を見下ろすのが好きなんだとか。

 俺は誤解をしていた。てっきり、人間が手の届かない上空から見下している様だとか、得体の知れない優越感に浸れるだとか、まさに吸血鬼のイメージ通りの理由なのだろうと思っていた。

 だが実際には、平和な街に浮かぶ温かな灯りを眺めるのが好きなんだそうだ。とんだ失礼をかますところだった。いや、心で思っていただけでも同じか。すまん、ノーヴァ。

 俺は心の中で素直に謝った。すると、ノーヴァがこちらを見て優しく微笑んだ。····ように見えた。

 よく見ると、ヴァニルも穏やかでいて優しい表情をしている。なんだろう、普段あまり見ない表情なので薄気味悪い。なんて思った途端、2人の表情がスッと無に戻った。

「なんなんだよ、お前ら。笑ったり真顔になったり忙しい奴らだな」

「ふん。貴方が阿呆《あほう》だからですよ、ヌェーヴェル」

「はぁ!? お前、喧嘩売ってんのかよヴァニル!」

「ったく、煩いなぁ。散歩も静かにできないの?」

 俺がヴァニルに食ってかかると、ノーヴァが呆れたように言った。呆れているには俺のほうなのだが。

「空飛んで散歩もくそもあるかよ····」

「え、なぁに? 早く帰ってボクに弄られたいって? え~? ヴァニルに抱き潰されたいって? あっはは~。ヴェルったらせっかちだねぇ」

「言ってねぇだろ! お前は盛りすぎなんだよ、ノーヴァ。おい、保護者からも何か言えよっ··て、無駄か····」

「ふふ~ん··さぁ、帰りましょう! 今宵も朝まで、可愛がってあげますよ」

 まったく馬鹿なことばかり。ヴァニルの性欲····と言うのか吸血欲とでも言うのか、もしくは食欲なのだろうか。いずれにせよ、強過ぎるのが難点だ。ノーヴァも大概だが、ヴァニルのそれは小僧の比ではない。

 屋敷に帰ると俺は支度をして、いつも通り2人が訪ねてくるのをベッドで待つ。2人が部屋に来ると、今日も朝まで貪り尽くされるのかと期待して、熱くなってゆく身体を震わせる。

 ベッドで横たわる俺に跨り、ゆっくりと首筋へ指を寄せるノーヴァ。触れるか否かという絶妙な撫で具合。腰の辺りからゾクゾクと込み上げるものに抗えず、思わず声が漏れる。

「んぁっ··」

「あはっ。可愛い声あげちゃって、恥ずかしいねぇ」

「んぅ··る、せぇな。お前の触り方が気持ち悪いんだよ。この下手くそめ····」

「そう? ごめんね、下手くそで。もっと上手にシてあげれるように頑張るね」

 そう言って、ノーヴァはケツにブツを突っ込むと、俺のイイ所を狙って執拗に責める。潤滑油《ローション》代わりにヴァニルの出した物を塗りたくられるのが、兎にも角にも気持ち悪い。どう言う性癖なんだ。

 ヴァニルのそれには催淫効果でもあるのかと思うくらい、塗られると感度が上がる。元々、コイツらの所為で全身が敏感になって困っているのだ。そんなもの、あってもなくても変わらないと思うが。

 ちなみに、吸血され始めると感度が数倍になっている気がする。牙か唾液に催淫がどうのこうの言っていた気がするけれど、血を吸われてふわふわしている時の説明など記憶にない。

「やめっ、ぅあ··んっ····」

「まだ気持ち悪い? 何処がイイか、ちゃんと言ってね? もぉ〜っと頑張ってあげるから」

「良いトコなんか、ない··」

「へぇ。ここは?」

 そこを押されると、押し出されるように精液が弾ける。

「うあっ··そこ、やめろ····勝手に出るから──ひあぁぁっ」

「あっそ。出るならいいじゃん。たまにはいっぱいイかせてあげるよ」

 ノーヴァは、前立腺を押し潰しながら前も扱き、時折尖った爪の先を先端に差し込む。

「いあぁぁぁっ!! 痛いっ! やめっ、ちんこに爪差すなぁっ!! ん゙っあ゙ぁ゙ぁぁっ!!」

 痛いはずなのに、どういうワケか俺の身体は悦び、はしたなく潮を撒き散らした。

 いい塩梅というものを知らないのか、本当に意地が悪い。ノーヴァは、イかせ始めると出なくなるまでとことん絞り出す、焦らす時よりも嬉々とする真性のド鬼畜だ。

「いいね。だらしない顔、可愛い。ほら、ボクの食事の時間だ。差し出してごらん」

 俺は顔を右側に傾け、左側の首筋をノーヴァへ差し出す。

 俺の肩を掴み、首筋を舐め上げるノーヴァ。そっと牙を押し付け、グッと食い込ませる。皮膚を突き破る感覚は、1年経った今でも慣れない。

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