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第17話

Author: 白金 将
last update publish date: 2026-09-12 05:00:51

「失礼します。奥様、採血の時間です」

採血の日、朝。

燐がベッドに横たわっていると、部屋の扉がノックされた。そして白衣を纏った男性医師が看護師を連れて部屋に入ってくる。

「体調はどうですか」

「大丈夫です、問題ありません」

「きちんと食べられていますか?」

「はい。皆様、大変よくしてくれて」

「良いですね。では、本日も検査から始めましょう。またいつものように腕をお願いします……」

言われるがままに燐は左腕の袖を捲り、何度も針を刺された場所を露わにする。

いつもと同じ人。

いつもと同じ手続き。

採血も、二年間繰り返されるうちに段々と慣れてきてしまっていた。

腕に針を刺される痛みも、自らの命の根源である血を抜かれる心地悪さも。

全部。今の燐にとっては、わざわざ拾うまでもない感覚にまで落ちていた。

(今日は、家で作業を進めましょう)

(…

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