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第1271話

Auteur: 北野 艾
まるで、ずっと遠くから渇望していたものを、手を伸ばせば届く場所にあるとわかっているのに、「絶対に触れてはならない」と思い知らされたような、絶望に満ちた目。

彼の掌からは、まだ止めどなく血が流れ落ちている。

彼の指は、まだ鋭い破片を握りしめている。

それなのに、彼の瞳はただひたすらにミキだけを見つめている。

一秒。

二秒。

三秒。

――そして、彼の中で何かが「限界」を迎えたかのように。

あるいは、残酷な現実を「諦め」として受け入れたかのように。

澪士の指が、一本、また一本と、ゆっくりと開かれていった。

カチャッ……

血まみれのガラスの破片が掌からこぼれ落ち、テーブルの上に散らばる。

開かれた指の隙間から、赤い血がポタポタと白いテーブルクロスを染めていった。

そして彼は、ついにミキから視線を外した。

美優に付き添われ、澪士が手当てのためにレストランを出て行くと、周囲の空気も徐々に落ち着きを取り戻していった。

様子を見に行っていた戸張社長が席に戻り、首を傾げた。

「グラスを誤って割ってしまったらしいが……それにしても、かなり傷が深かったな」

「まあ、どうして
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