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第145話

ผู้เขียน: 北野 艾
諦めきれず、もう一度かける。

今度は、呼び出し音が途中で無慈悲に断ち切られた。

志帆の心臓が、急速に冷えていく。

彼と付き合っていた頃、一度だって、花をもらったことなんてなかった。

彼はただ、ロマンチックなことが苦手で、女心がわからないだけなんだと、そう思っていた。

なのに、今は……

今までの自分が、まるで救いようのない、ただのピエロみたいじゃない。

……

太一は、志帆の後を追って会場を出ようとした。あそこに残っていても、惨めな気持ちになるだけだからだ。

彼女に電話をかけようとした、そのとき。花束を抱えてやってくる京介の姿が目に入った。

「京介……兄貴」思わず呼びかける。

声は、それなりに大きかったはずだ。京介にだって、聞こえたに違いない。

なのに、彼は一瞥もくれず、真っ直ぐに詩織の方へと歩いていく。

太一の二度目の呼び声は、喉の奥でつかえて、音にならなかった。

ステージを降りた詩織は、あっという間に人々に囲まれていた。

名の知れた経営者や投資家たちが、次から次へと連絡先を求めてくる。

詩織は来る者拒まず、すべてに応じていた。

友人は一人でも多い方がい
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