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第721話

مؤلف: 北野 艾
詩織の顔に、なんとも言えない複雑な色が浮かんだ。

それを見たミキは、思わず額に手を当てて天を仰いだ。「やっぱり……どうしてあの男は、ああも亡霊みたいに付きまとうのかしら!」

「もういいわ、話題を変えましょ」

詩織は明らかに柊也の話を避けたがっていた。まるでアレルギー反応でも起こしたかのような拒絶ぶりだ。

ミキとしても、あんな男の話はごめんだ。

そこで彼女は、身を乗り出して話題を切り替えた。「そうだ。私、明日北里市で仕事があるのよ。ずいぶん前に契約した案件なんだけど。ねえ、詩織も一緒に来ない?気分転換になるし」

「わかった、行くわ」詩織は二つ返事で承諾した。

今のミキは、何があっても守らなければならない「最重要保護対象」なのだから当然だ。

翌日、二人は空路で北里市へ向かった。

ミキが言っていた仕事というのは、半年ほど前に契約が決まっていた広告撮影の案件だった。

「いい?このブランドは私の女優人生で初めてのCM契約なの。だからこの仕事だけはどうしても大事にしたくて。他のオファーは全部断ったけど、これだけは譲れなかったのよ」

「台本はある?」詩織は今、臨時のマネージャー
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