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第208話

Author: 閑雲
確かめようと歩み寄ろうとしたその時、不意にある声が陽咲を引き止めた。

「陽咲ちゃん、絃葉ちゃん、帰ってきてたのかい?」

陽咲は足を止め、声のする方へと振り返った。

そこには、昔から陽咲と正雄の2人を何かと気にかけて支えてくれていた坂本春江(さかもと はるえ)が、優しく微笑んで立っていた。

陽咲が物心ついた頃から、春江はいつも手作りの美味しいおかずを2人のために持ってきてくれていた。

幼い頃の陽咲が「どうして私にはお父さんとお母さんがいないの?」と泣きじゃくった時も、春江は陽咲を抱きしめ、優しい声でなだめてくれた。

陽咲にとって、春江は家族も同然の存在だった。

ただ、3年近く会わないうちに、春江のこめかみには白髪が増え、顔に刻まれた皺も深くなって、いくらか老びて見えた。

陽咲は少し目頭を熱くさせながら、春江の元へ歩み寄って微笑んだ。「春江おばあさん、あけましておめでとう」

春江は陽咲の顔を見つめ、感慨深げに目を細めた。

陽咲に会うのは、3年近くぶりだった。

「陽咲ちゃん、あけましておめでとう。この3年間、元気にやってたかい?」

春江は心の底から陽咲を自分の娘のよう
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