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第23話

Auteur: 莉里
月日が流れ、あっという間に4月を迎えた。

4月16日の夜。

由美に説得され続けた末、透真はついに「明日、婚姻届を出しに行く」と約束した。

その知らせを聞いた美夏は嬉しさのあまり、一晩中ほとんど眠れなかった。

翌朝、きっちりと仕立てられたスーツに身を包み、髪まで丁寧に整えた透真の姿を見た瞬間、美夏の頬は思わずほころぶ。

大きくなったお腹を支えながら食卓につくと、急にオレンジジュースが飲みたくなり、何度か使用人を呼んだ。

だが、返事はない。

透真は彼女を一瞥すると、無言で立ち上がり、キッチンへ向かった。

しばらくして戻ってきた彼の手には、搾りたてのオレンジジュースが一杯。

それを静かに美夏の前へ置く。

妊娠して以来、透真がこんなふうに優しく接してくれたのは初めてだった。

美夏は感激のあまり涙ぐみ、思わず甘えた声を漏らす。

「透真さんったら、普段は冷たくても、本当は私のことを大切に思ってくれてるんだよね」

しかし透真は何も答えない。

彼の視線は、ただオレンジジュースのグラスだけを見つめていた。

美夏は「早く飲んでみろ」という意味だと思い、慌ててグラスを持ち上げて
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