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第1336話

Author: リンフェイ
悟がさっさと明凛を奪っていなければ、詩乃は彼女と次男である昴を一緒にさせたいと思っていた。

それを知れば悟はきっと、理仁が赤い糸を引いてくれてよかったと思うだろう。

さらにそれを理仁が知れば、赤い糸を引いてやった代金を請求するだろう。

姫華は母親と夫人たちの輪から逃れ、ほっと一息ついた。そして唯花と明凛に助けに来るのが遅い、と文句をたれた。

「いくらなんでも大袈裟でしょ」

唯花はおかしくなって言った。「そんな『助ける』だなんて。

ご夫人方は、とっても話が通じる方たちでしょ」

明凛はニヤニヤとして言った。「夫人たちがあなたを見つめる目はとっても優しかったわよ」

しかし姫華のほうは、体をぶるっと身震いさせて言った。「あの人たちは、私を息子の嫁候補として見つめるのよ」

その瞬間、唯花と明凛はおかしくなって笑い出した。

「唯花、見て」

この時、姫華が突然唯花を突っついて、ある方向に向かって口を尖らせた。

「どうしたの?」

唯花と明凛が姫華が言ったほうへ目線を向けた。

明凛は隼翔が知らない女性と一緒にいるのを見たのだ。

しかし唯花のほうは、別におかしいと思わなかった。それは隼翔と琴音で、琴音は東夫人が息子の嫁候補として選んだ女性であるのを知っているからだ。

「東社長の隣に女性がいる」

姫華は言った。「彼って唯月さんのこと……」

唯花は姫華の言葉を遮り、小さい声で言った。「姫華、それは私たちがただ疑ってただけ。実際はそうじゃないのよ。お姉ちゃんと東社長は普通の友達よ」

東夫人は唯月のことを嫌っている。

それに唯月も隼翔のことをなんとも思っていない。

だから唯花はみんなが姉と隼翔の関係を疑うのが嫌だったのだ。

すると姫華はすぐに理解した。

そして言った。「そうね、全部私たちの勝手な憶測だし。あの人を知ってるの?唯花、さっき全然驚いてなかったじゃない」

「一回会ったことがあるの。彼女と東社長が一緒にお姉ちゃんのお店で朝ごはんを食べたことがあって、挨拶したのよ」

「なるほど、そうだったんだ」

姫華は唯花の腕を組んで小さな声で言った。「東社長は顔に傷があって、唯月さんには合わないわよ。東夫人も唯月さんのことを見下しているし、彼らの間になにもないのが一番だわ。お母さんがいるんだから、唯月さんが再婚したいと思えば、もっと良い男性を紹介して
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