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第1348話

Auteur: リンフェイ
咲は抵抗するのを諦めた。辰巳の体に触れることができず、両手は行く場所を失っていた。

辰巳は彼女を抱えたまま歩きながら言った。「見た感じ小柄でちょこんとしてるから、羽根のように軽いのかと思っていたら、こうやって抱きかかえると結構重量があるんですね。もし、何千メートルも遠くに逃げていたら、その距離をあなたを抱えて戻るには、筋肉痛で腕が上がらなくなってしまうでしょうね」

咲「……別にこうやって抱きかかえてほしいとお願いしたわけじゃありません」

さっきも言ったが自分で歩けるのだ。

ただ靴を履いておらず、歩くのが遅いのを理由に、彼が勝手に抱きかかえて歩いているだけではないか。

「だったら、おろすので、手を引いて歩きましょうか?」

「そうしてください」

彼に手を引かれるほうが、お姫様抱っこされているよりはマシだ。

すると辰巳はすぐに咲を下におろした。

横向きに抱くのは数分なら耐えられるが、長時間になるときつい。彼が言ったのは正直な話で、彼女は結構重かったのだ。

そりゃあ、成人女性だから!

大人で軽い人でも、四十五キロくらいはあるだろう。彼女は太ってはいない。しかし、痩せ型とい
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