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第80話

Author: 大落
理玖は内心モヤモヤして、どこか葛藤しているようだった。彼は母親と一緒にいたいが、雪乃の機嫌を損ねたくもないのだ。

心の中で静かにため息をついていた。

どうして二人一緒にいるのはいけないの?

この時、笛の音が鳴り、試合が始まった。

未央と蒼空は息がぴったり合い、あっという間に先頭になった。

雪乃はそれを見て、ふつふつと負けず嫌いの心が燃え上がり、自分だけ速度を上げ、隣でぼけっとしていた理玖の存在を忘れていた。

「雪乃さん、ちょっと待っ……」

理玖は顔色を変え、大声で雪乃を止めようとした瞬間、雪乃の動作に体が追いつけず前のめりになり、地面に倒れてしまった。

その瞬間、激痛に襲われた。

理玖は目に大粒の涙を溜め、どんどん悲しくなっていき、我慢できずに大泣きしてしまった。

一瞬にしてその場は混乱してしまった。

雪乃はやっと反応し、すぐに理玖を支え起こした。理玖の膝小僧は皮が剥けて肉が見えそうなくらい血が流れ、見るだけでもひどい有り様だった。

「理玖君、ごめんなさい。私、わざとじゃなかったの」

そう言いながら、彼女も一緒に涙を流した。

先生はすぐに保健の教員を呼んできて、急いで彼の傷口を処理した。

ただその先の種目は、理玖も参加することができなくなり、傍らに座って見ているしかなかった。

雪乃は小さな声ですすり泣きしながら彼に謝っていた。

理玖は眉間にしわを寄せていた。この時初めて、心の中に雪乃のことを煩わしく思う気持ちが生まれた。

もし、母親であれば、今この時、彼のことをしっかり慰めてくれるはずだ。

いや、違う。

ママと一緒だったら、こんなふうに転んでしまうことなどなかったんだ!

それと同じ頃。

未央と蒼空はすでにゴールしていて、グループで一位の成績を取っていた。

理玖は表彰台にいるその二人の姿を見つめていた。特にあの蒼空はキラキラと楽しそうな笑顔を見せていて、理玖は二人を見ていられなかった。

彼は思わずその小さな拳をぎゅっと握りしめ、独占欲が湧き上がってきた。

ママの傍にいるのは僕であるべきじゃないのか!

雪乃は彼の羨ましそうにしている眼差しに気づき、顔を歪ませ、ぎりりと唇を噛みしめていた。

「理玖君、あなたが転んじゃったのに、白鳥さんったらよく平気で試合なんかに出られるわよね。

彼女と一緒にいるあの男の子はだぁれ?実
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Comments (2)
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おいかわまみ
「自分のことは自分でやってね」って…笑 翻訳でニュアンス違うかもだけど、もし本当にこれなら本性現しすぎ〜ww
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千恵
やっと 雪乃の性悪に気付いたか。 遅いなー
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