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第225話

Auteur: 星柚子
美礼はローテーブルの上に置かれたティッシュボックスから何枚か取り出し、涙を拭った。感情を必死に落ち着かせようとしている様子だ。

奈穂は急かすこともなく、辛抱強く待っていた。

しばらくして、美礼はようやく冷静さを取り戻した。

「私の夫、文彦は……三年前からギャンブルに溺れるようになりました。たった一年も経たないうちに、家財一切を失い、多額の借金まで背負ったんです。その頃の私は、毎日が不安で、死にたいと思ったことも何度もありました。借金取りはひっきりなしに家に押しかけてきて……ルルを連れ去られそうになったことさえあったんです……」

「要点だけ話せ」正修が冷ややかに遮った。

彼には、美礼たちの「苦労話」に耳を傾ける気などない。

美礼はびくりと肩をすくめ、それでも言葉を続けた。「それからある日、文彦が突然私の前に現れて、通帳を一冊押し付けてきました。誰かに『ある仕事』を頼まれた、その前金だって……うまくいけば、さらに大金が手に入る。そうなれば借金も返せるし、どこかへ行ってやり直せる、って……」

その通帳には、二千万が入っていた。

美礼は愕然として、何をするつもりなのか何度も問い
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