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第七十話

Author: 水沼早紀
last update Petsa ng paglalathala: 2026-02-13 09:05:53

私はそう思い、キッチンにある炊飯器を開けて、ご飯のニオイを嗅いでみる。

「聖良……?」

……あれ?全然大丈夫だ。 全然普通に美味しそうなご飯のニオイになっている。

全然気持ち悪くならない。むしろ、いいニオイに感じる。

「どうした? 大丈夫か?」

「な、棗さん……」

「ん?どうした?」

私は棗さんの元へと駆け寄ると「私……つわり治まった、みたいです」と棗に抱き着いた。

「本当か?」

「はい。ご飯のニオイで、気持ち悪くならないです。 しかもさっきチーズを食べたら、すごく美味しかったんです。あれだけチーズのニオイがダメだったのに……」

ウソみたいだ……。こんなにも違うの?

世界がまるで変わったみたいに感じる。

「そうか。……良かったな。これでまた、いつも通りの食事が出来そうだな」

「はい。……良かったです」

もう吐き気や食欲不振に悩まされることは減るだろう。

そういえば、私はもう妊娠六ヶ月目に入っている。

つわりと闘ってきたこの数カ月。……いつもダメだったあのニオイが、今は普通にニオイを嗅ぐことが出来ているし、なんの違和感もない。

「本当に、長かった……」

「お疲れ様、今日まで
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