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第576話

Penulis: 雪吹(ふぶき)ルリ
「はい、兄貴」

二人の手下が男を引きずってその場を去った。

佳子は一度迅を見上げたが、そのまま踵を返し、背を向けて歩き出した。

迅は長い足を踏み出し、彼女の後を追った。

佳子は足早に歩き、彼を振り切ろうとした。

しかし、迅の歩幅は大きく、ぴたりと彼女の後ろをついている。

「ついてこないでよ!」

佳子はそのままカジノの外へと走り出した。だが、外に出た瞬間、足首をくじいてしまい、地面に転んで座り込んでしまった。

今日は本当に最悪だと、佳子は自分に呆れた。嫌なことが揃って自分にかかってきたなんて。

その時、佳子の頭上から、ある低く落ち着いた声が降ってきた。「大丈夫か?」

顔を上げると、そこにはやはり迅がいた。

地面に座っている彼女と、立って見下ろしている迅。彼の背が高すぎたせいで、彼女は自然と見上げる姿勢になった。

迅は手を差し伸べた。「立てるか?」

彼は彼女を支えようとした。

佳子はその手を受け取らず、自分で立ち上がろうとした。

だが、彼女はどうしても立ち上がれなかった。

すると次の瞬間、迅は彼女の細い腕を掴み、まるで雛を持ち上げるかのように、軽々と彼女を立
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