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第378話

Author: おミカン
翌朝早く、医師が回診にやって来た。

絵里は泣き腫らした目のまま医師に尋ねる。

「じいちゃんは……いつ目を覚ますんですか?」

低く掠れたその声は、まるで喉の粘膜をやすりで削られたかのようにざらついていた。

医師は重々しく言う。

「意識は戻っていませんが、生命兆候は安定しています。正直、いつ意識を取り戻すかは断言できません……

3日後かもしれない。1か月後かもしれない……あるいは、数年先になることも」

その言葉に、絵里の視界がぐらりと揺れた。拳をぎゅっと握りしめ、縋るように頭を下げる。

「お願いします。どんなことをしても……じいちゃんを目覚めさせてください」

医師は困ったように眉を寄せ、ため息をついた。

「ご安心ください。最善を尽くします」

医師が去ったあと、絵里はベッド脇に立ち尽くした。

人工呼吸器をつけた治夫を見つめる。ここ数か月の出来事が次々と胸をよぎり、彼女の中で何かが、かちりと音を立てて定まった。

赤く腫れた目の奥に、澄んだ決意だけが宿る。

絵里は治夫のそばに人をつける段取りをしてから病院を出て、タクシーで裕也と自分の家へ戻った。

身につけているのは
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