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第511話

作者: おミカン
個室に入ると、修司はすでに到着していた。

彼はテーブルの前に正座しながら、上半身には黒のタイトなシャツだけを纏っている。胸元にぴったりと張り付いた生地越しに、隆起した筋肉のラインがはっきりと見て取れた。

その屈強な体躯は、ただ座っているだけで、圧倒的な威圧感を放っている。

「水原さん、遅刻だぞ」

修司は湯呑みを手に取ってお茶を飲み、鋭い視線を伏せたまま彼女を見ようともしない。その低く響く声には、ぞっとするような冷気が混じっている。

「遅れてしまってごめんなさい。来る途中で、少し渋滞に捕まってしまって」

絵里はいつも事実をありのままに口にする。その態度は、どこまでも堂々としたものだった。

修司は手を差し出して促す仕草を見せ、ゆっくりと瞼を上げて彼女を睨みつける。

「座れ」

絵里が頷いて席に着くと、修司は眉をひそめ、丈裕へと視線を走らせた。

その視線の意味は火を見るより明らかだ。外で待て、と暗に告げている。

丈裕から見れば、目の前の男はまるで巨大な怪物のようだった。絵里様を彼と二人きりにするなど、到底安心できるものではない。

だが、最終的に絵里が口を開き、丈裕に退出
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