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第9話

작가: こふまる
「美優、そんなの納得できない!」

「ママが作った宇宙要塞は豆腐のように崩れて、すぐに壊れちゃったよ!でも、楓兄貴が新しく本物の宇宙要塞を作ってくれたんだ、それが一番だよ!」

悠斗は得意げに言った。美優は小さな拳を握りしめた。

彼女と悠斗は、ママが夜遅くまで二人のために手作りの課題を作ってくれたのを見たことがある。どうして悠斗は、ママの頑張りをこうやって軽視するんだろう?

実は、藤宮夕月もこんなに苦労したくはなかった。

彼女はお金を払って、家の使用人に悠斗と美優の手作りの課題を手伝ってもらうように頼んだが、そのことが使用人から義母に報告されてしまった。

「花橋大学を卒業した天才少女を嫁にもらったのに、何であなたが全力で橘家の後継者を育てないのか? 夕月、悠斗の将来はあなたの人生そのものよ。どうして悠斗の課題を使用人に任せるの?」

使用人は決まった時間に帰れるけど、母親としては仕事が終わった後も、子供たちの課題を終わらせるためにまだ働き続けなければならない。

美優は藤宮夕月の手を引いて離れていった。夕月は悠斗の側を通り過ぎ、もう一度彼を見なかった。

悠斗は首を伸ばして、道の先を見つめながら口の中でつぶやく。「僕の宇宙要塞、どうしてまだ来ないんだろう?」

悠斗は家族が子供たちを連れて通り過ぎるのを見て、他の子供たちが立ち止まり、何をしているのか興味深そうに尋ねるのを聞いた。

悠斗は面倒くさがることなく、彼らに説明する。「僕、あのすごく大きい宇宙要塞を待ってるんだ」

今回の手作り課題は、学級の「エコスター」の発表活動の一環で、先生は各クラスから優秀な作品を選出する。

優れた作品を作った子供だけが、ホールの舞台に立って自分の作品を紹介する資格を得る。

幼稚園での活動はいつも大規模で、今回は桜都テレビの子供向けチャンネルの記者も来て、この発表イベントを録画する予定だ。

悠斗は幼稚園に入ってから、ずっと1位の座を譲ったことがなかった。それが彼の「何でも1位にならなきゃ気が済まない」習慣を作った。

藤宮楓は改造したバイクに乗って、遅れて到着した。バイクのエンジン音が、広い校門に響き渡る。

悠斗は藤宮楓の方に走り寄った。彼はいつも、楓兄貴がバイクに乗るのが格好良くて仕方なかった。

でも今、悠斗は藤宮楓のバイクを見る気になれなかった。

「なんで遅いんだよ!!僕の宇宙要塞はどうしたんだ?」

藤宮楓はヘルメットを外し、ふわふわの長い髪を振った。「宇宙要塞、持ってきたよ!」

藤宮楓はバイクの後ろに積んであった、一メートル以上もある大きなダンボール箱を抱えた。

悠斗は驚きと喜びの入り混じった表情を浮かべ、楓兄貴の手を引いて、授業開始のベルが鳴る中、キャンパスへと走り込んだ。

悠斗は息を切らしながら走っていた。幼稚園に入ってから、一度も遅刻したことはなかったが、今回だけは藤宮楓が作った宇宙要塞が1位を取る手助けになると思うと、遅刻して全勤の花丸を失うことなんて気にしなかった。

「橘悠斗、どうして遅刻したの?」

中村先生は藤宮楓を見て、少し不満げな表情を浮かべた。

「宇宙要塞が大きすぎて、楓兄貴が運んでくるのが大変だったんだ」

悠斗は藤宮楓の代わりに言い訳をした。

藤宮楓は中村先生が「優秀作品」のシールを持っているのを見て、すぐに手を差し出した。「それ、ください」

「え?」中村先生は反応が遅れたが、藤宮楓はすぐにシールを取って、ひとつを引き抜いた。

藤宮楓はシールを剥がし、「優秀作品」と書かれた文字を、大きな赤いダンボールに貼り付けた。

「何してるんですか?」中村先生は叫んだ。「手作りの作品は、他の子供たちの投票で選ばれた後に、優秀作品のシールを貼るんです!」

藤宮楓はかっこよく肩の髪を振り払った。「どの子供の作品も、悠斗の宇宙要塞には敵わない!

テレビ局のスタッフがすでにホールにいるのは知ってるけど、他の子供たちが初めて宇宙要塞を見た時の衝撃を保つために、悠斗の作品は、登台してみんなの前で開けるしかないんだ!」

藤宮楓はダンボール箱を抱えたまま、悠斗に言った。「宇宙要塞は今は僕が預かっておくよ。あなたが登台したら、みんなの前でそれを渡すから」

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