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第40話

作者: キラキラ猫
通話の相手はしばらく沈黙していた。

湊もまた、黙り込んでいた。

やがて、蓮がからかうように言った。

「どうした、元カノに浮気でもされたか?」

「違う」

湊は反射的に否定した。

蓮は湊の幼馴染だが、遥のことは知らない。

それを聞いて、蓮はさらに声を上げて笑った。

「だと思ったよ。この世界に九条湊を振って、さらに浮気までする女なんて、いるわけないもんな!

で、何の用だ?」

湊はその質問をかわした。

「もし復讐したいと思うなら、それは相手のことがまだ好きだからか?」

「俺に限って言えば、そうだな。

お前も知っての通り、俺は執念深いからな。

好きな女を落とせなかったならまだしも、付き合ってるのに浮気されたりしたら、黙っちゃいない」

蓮は南半球の陽光降り注ぐ小島で、気だるげに言った。

「そんなの、男のプライドが許さないし、感情的にも許せないだろ。

絶対にただじゃ済まさないね」

湊は眉をひそめた。

タバコに火をつける。

一口吸ってから、再び口を開いた。

「じゃあ、もしそいつが不幸になってると知ったら、どうする?」

蓮が意味ありげに笑った。

長い付き合いだ。子供の頃からの腐れ縁だし、蓮は成績こそ悪かったが、留学して箔付けのために心理学と哲学を専攻していた。

湊が話題にしているその女が、彼自身と関係があることくらい、すぐに察しがついた。

「さっき言ってたやつか?夫に浮気され、子供は病気、実家は破産って?」

湊は短く肯定した。

蓮は笑った。

「そいつが不幸だろうが何だろうが、お前に関係あるのか?」

「ない」

「ならいいじゃん。それとも、まだ好きなのか?」

「ありえない」と湊は即答した。

遥のことなど、好きになるはずがない。

少なくとも、今、好きではない。

湊は一瞬言葉を詰まらせた。

「前に、彼女の子供が俺の子じゃないかと思ったことがあった。

だが、あれは誤解だった」

おそらく、あの小さな女の子のせいで、湊はずっと真相を知りたがっていたのだろう。

きっとそうだ。

「やるねぇ、好きでもないのに付き合って、寝て、あげく子供まで疑うなんて。

体だけの関係ってやつ?」

心まで持っていかれていなかったとは、言い切れない。

ただ、湊がそれを認めないだけだ。

蓮はさらに追及した。

「大学時代の彼女か?好きでもない
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