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第558話

Auteur: キラキラ猫
ガレージに車を停め、遥は時間を確認した。

随分と遅くなってしまった。

真由美から事前にメッセージがあり、今夜は結衣と久美子を本館に泊まらせるから、夜は迎えに来なくていいと言われていた。

LINEのトップにある湊からのメッセージには、今夜は残業になると書かれていた。

遥は車を降りて、少し歩くことにした。

九条家の使用人たちは、毎日庭を隅々まで綺麗に掃除している。秋にはわざと落ち葉を残して、風情のある景色を演出したりもする。

春になり、夜の道を歩いて帰るのも、それほど寒くはなかった。

遥はそのまま本館へと向かった。

菊が彼女を見つけると、慌てて駆け寄ってきた。

「若奥様、お腹空いてませんか?何か作りましょうか?」

「ええ、お願い」

「かしこまりました。少々お待ちくださいね」

遥は二階へ上がり、湊が学生時代に使っていたという部屋へ入った。

普段から常に掃除が行き届いており、ベッドのシーツも真新しい清潔なものだった。

湊が不在の時にこの部屋に入るのは、これが初めてだった。

遥は今日、深みのあるブラウンのロングワンピースに、同系色のレザーシューズを合わせていた。

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