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第64話

Author: キラキラ猫
悠斗がバスルームから呼んでいる。

湊は足を踏み出し、そちらへ向かった。

家は狭く、バスルームまでは二歩で着く。

バスルームはきれいに片付いている。

洗面台を見下ろすと、歯ブラシが三本、コップが二つ並んでいる。

ピンクの歯ブラシと、カエルの子供用歯ブラシが仲良く並んでいる。

遥はコップを使わない。湊は知っていた。

彼女は手で水をすくって口をゆすぎ、ついでに顔も洗うのが好きだ。

コップを洗う手間が省けるからと、学生時代はそうして時間を節約していた。

四本目の歯ブラシはない。

悠斗は用を足すと、結衣とおもちゃで遊び始めた。

湊は部屋の中を見渡した。

リビングは狭いが、日当たりは良さそうだ。

ベランダには鉢植えがいくつかあり、遥の母が手入れしているのだろう、落ち葉一枚落ちていない。

干してある服は三人分、すべて女物だ。

この家には、四人目の生活の痕跡がない。

彼が履いているスリッパを除いては。

足音が響く。

遥がフルーツを持って出てくると、湊が彼女の寝室に立ち、何かを手に取って見ているのが目に入った。

なんで勝手に寝室に入ってるの?

久美子は見なかったふ
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