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第365話

作者: 木真知子
翌日。

隼人はまだ手元の仕事が片付いていない状態だったが、優希が事故に遭ったと聞くと、全てを放り出して急いで病院へ向かった。

VIP病室

優希はベッドに真っ直ぐ寝たまま、腰にコルセットを巻き、首にはネックサポーターを装着していた。

女秘書が切ったリンゴを口元に差し出すのを、まるで「あーんして」と待っているかのようだった。

その姿は、まるで「わがままな坊ちゃん」が侍女を手玉に取っているかのような滑稽さだった。

病室に入った隼人は、その光景を見て思わず眉をひそめた。

「本田家って、最近油田でも掘り当てたのか?まだ30にもなっていないのに、どうしてここまで脂ぎってるんだ?」

女秘書は驚きつつも一礼し、気を利かせて病室を出て行った。

「おい!お前は俺の見舞いに来たんだろう?それとも文句を言いに来たのか?どこが脂ぎってるってんだよ!......って、いてぇ!」

優希は少し体を動かそうとしたが、痛みに顔をしかめ、額に汗を浮かべた。

「動くな。そのままじっとしてろ」

隼人は冷たい表情のまま足早に近づき、優希を元の姿勢に戻した。

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