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第 3 話

Author: しあわせメロンパン
与志が慌てて引き止めた。

「おい、まだこんな時間だろ。あと2杯くらい付き合えよ」

勲は俯き、袖口を整えながら、口元を少し上げた。

「飲まない。明日の朝、飛行機だ」

彼はコートを肩にかけ、そのまま出口へ向かって歩き出す。

「そろそろ帰る時間だ。未来の妻の機嫌を取らないとな」

……

勲は午後3時、飛行機を降りた。

彼は家へは戻らず、運転手に一言だけ告げる。「会社へ」

運転手はバックミラー越しに彼をちらりと見た。

けれど、あえて何も尋ねず、静かにウインカーを出した。

会社に到着すると、勲はオープンオフィスを通り抜け、窓際にあるあの席へ視線を向けた。

勤務時間のはずなのに、そこに彼女の姿はなかった。

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