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第 892 話

作者: 一笠
ピンポーン......

インターホンの音が響く。

心地よい夢から無理やり目覚めさせられたように、甘い雰囲気は一瞬にして消え失せた。

凛は期待が一気に恥ずかしさに変わり、聖天の沈黙に居心地の悪さを感じた。

「見てくる」

そう言って、凛は玄関へ向かった。短い距離なのに、心臓が飛び出しそうだった。激しい後悔に襲われる。

自分は一体何を考えているんだろう?

いきなりプロポーズする人がどこにいるんだ?

しかも、女の自分から!

ドアを開けた瞬間、混乱していた感情は静かに心の奥底に押し込めざるを得なかった。

そこに立っていたのは雪だった。凛は思わずたじろぐ。「どうしましたか......」

「もう夕食は済んで
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