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第419話

Author: 一燈月
帝都。

長谷川本家。

圭介の母である佳乃が最近体調を崩していると聞き、若葉はたくさんの栄養剤を持って見舞いに訪れた。使用人に車から荷物を降ろすよう指示する。

「おば様はどちらに?」

使用人が答えた。

「奥様は温室にいらっしゃいます」

佳乃は若い頃、若葉の母である容子と親交が深く、両家は古くから付き合いがあった。さらに若葉は圭介の許嫁として、幼い頃からこの屋敷に出入りしており、彼女を止める者などいなかった。

慣れた足取りで庭へ向かうと、鮮やかな赤い薔薇に囲まれながら、憔悴した様子の女性がロッキングチェアに身を預け、薄目のまま日差しを浴びていた。

若葉は近づき、小声で呼びかけた。

「おば様」

最近、精神的に不調が続いている佳乃は、薬を多く服用しているせいかよく眠り、意識もどこかぼんやりしていた。声を聞いてもすぐには反応できず、しばらくしてようやく柔らかな声で応えた。

「あら、若葉ちゃん。こっちへ座って」

傍らに腰を下ろし、若葉は痛ましそうに佳乃の細い手を握った。

「母が心配されていて、様子を見てくるようにと。おば様、どうしてこんなにお加減が悪くなってしまいましたの
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