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第577話

作者: 一燈月
「あなたみたいな老いぼれが舞踏会に来て、何をどう楽しむって言うのよ」

珠季の言葉は容赦なく棘を含み、その声はひたすらに冷ややかだった。

「つまり、私が小夜の相手として見繕った若い男性が襲われた件についても、あなたたちは当然把握していたというわけね?それとも、長谷川家が裏で糸を引いていたとでも言うの?」

「珠季さん、それは聞き捨てなりませんぞ」栄知はすかさず反論した。「わしも一族の長老として、小夜には幸せになってほしいと心から願っております。あの子が望むことなら、何であれ後押しする覚悟です。どうしてあの子の邪魔をするような真似をしましょうか」

「口では何とでも言えるわね」

珠季は鼻で笑った。

「私はよく覚えているわよ。あの遺言で、長谷川家の資産の半分以上が小夜の名義になったはず。あの子が別の男と再婚すれば、莫大な資産がそっくり他家のものになる。長谷川家の人間が、それで大人しく引き下がるとでも?」

「小夜に渡したものは小夜のものです。もとより、あの子が受け取って然るべきもの。それをどう扱おうと、あの子の自由ですぞ」

栄知の表情はあくまで自然だった。

この一年、小夜が長谷川
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