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第1070話

作者: かおる
「どうして、彼女のほうが明日香よりも出来がいいんだ。

企画内容も、明日香のものを上回っているじゃないか?」

「それは決まっている。

夜の才を、しっかり受け継いでいるんだろう。

当時の夜だって、急遽引っ張り出された身だった。

最初は、どれだけ多くの人間が、彼女を軽く見て、失敗を期待していたか。

だが結果はどうだ。

彼女は、稀代のベンチャー投資家だった。

会社の管理などは、有能な部下に任せればいい。

彼女自身は、煩雑な実務には手を出さず、ただ、どうやって雲井グループを立て直すか。

どうやって全体の基盤を安定させるか。

それだけを考えていた」

会場の視線が、一斉に星へと集まった。

その熱量は、先ほどまでとは明らかに違う。

現在の雲井グループには、大きく三つの派閥がある。

正道派。

夜派。

そして、中立派だ。

正道派と夜派は、明確に対立している。

夜が会社を去って以降、その溝は一度も埋まっていない。

中立派は、どちらにも与しない。

会社にとって、より利益をもたらす側につく。

ただ、それだけだ。

これまでの判断で、彼らが明日香を支持してきたのはこの数
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