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第1127話

Penulis: かおる
胸の奥に芽生えた疑念が、じわじわと広がっていく。星は立ち上がった。

「……彼のところに連れて行って。直接、様子を見たい」

陽太は、ようやく安堵の息をついた。

「本当に、ありがとうございます。星野さん」

……

鈴木グループ本社。社長室。

航平は、疲れたように眉間を指で押さえていた。まともに休んでいないのだろう。整った顔立ちに、隠しきれない疲労の色がにじんでいる。

そこへ、秘書の佐倉心音(さくら ここね)が資料を抱えて入ってきた。

「鈴木さん、ご依頼いただいていた資料です」

航平は軽くうなずき、資料を受け取った。

「そこに置いてくれ」

心音は、しばらく迷うように彼を見つめ――意を決したように口を開いた。

「鈴木さん……少しお休みになったほうが……」

航平の表情が、すっと冷たくなる。

「いい。お前は下がってくれ」

「でも――」

「心音」

声が、鋭く空気を裂いた。

「下がれ」

心音は、胸の奥に刺さるような痛みと、言いかけた想いを飲み込み、静かに頭を下げて部屋を出た。

……

しばらくして、再びドアがノックされる。

航平は眉をひそめ、顔も上げずに言った。
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