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第396話

Author: かおる
星と彩香が振り返ると、若い女性が入り口に立ち、落ち着かない様子で周囲を見回していた。

星が歩み寄る。

「ここは星野奏スタジオよ。

あなたは面接に?」

彼女は小さくうなずいた。

「篠宮凛(しのみや りん)と申します。

ピアノ演奏者の面接に伺いました」

そう言って、履歴書を差し出した。

星が受け取って目を通すと――凛はヴァイオリンでも優れた成績を収めた実力者で、ピアノは最高レベル。

国際的なコンクールでも数々の成果を残していた。

どれも高い評価を得たものばかりだった。

星は頷く。

「一曲、弾いてもらえる」

凛はうなずき、ピアノの前に腰を下ろすと、音を確かめ、鍵盤に触れ、演奏を始めた。

確かな技術。

指先の動きに迷いがない。

けれど――緊張からか、一つの音を外してしまった。

演奏中のミス自体は、大きな問題ではない。

すぐに立て直せば済むことだ。

だが凛は怯えた鳥のように硬直し、音は途切れ、低い濁音だけが響いて止まった。

顔は血の気を失い、声が震える。

「す、すみません......失敗しました」

瞳は潤み、今にも崩れ落ちそうに見えた。

星は穏やかに言
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