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第794話

Author: かおる
「星野!

星野!

星野!」

いつの間にか、津波のような歓声が会場いっぱいに響き渡っていた。

全員が立ち上がり、抑えきれない興奮で星の名を叫んでいる。

――今日、彼らは奇跡を目撃したのだ。

彩香も、まわりの熱気に胸を揺さぶられ、思わず立ち上がった。

遠くの舞台に立つ星の姿を見つめながら、涙が込み上げてくる。

これこそが、星にふさわしい輝き――

本来あるべき場所なのだ、と。

観客席では、ワーナー先生が力の抜けたように椅子へ崩れ落ち、顔一面に震撼の色を浮かべていた。

「こ......これは、あり得ん......」

レイナたち弟子の目にも、驚愕しかない。

「どういうこと......?

彼女、ハリーより上じゃない!」

一方、楽屋では、ハリーが何度も首を横に振っていた。

軽い笑みなど影も形もなく、顔は雪のように青ざめ、目には信じがたい恐怖が宿っている。

その圧力......あの昔、夜の前で感じたあの恐怖が、全身を飲み込んでいく。

「違う......違う!

あり得ない!

キーを上げたまま凝視を弾き切るなんて、不可能だ!

そんなはずがない......!」

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