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第185話

last update Date de publication: 2026-03-30 06:08:01

そう言われて、ようやく思い出したのだ。

オレはここに何をしに来たのか。

表に出られないオレの代わりに、ディトリヒとアルベリヒに裁きを下して欲しい。

今の平穏を壊したくないと言うのが、オレの願いだったはずだ。

固まってしまったオレの頭を、ヴォルフガングは優しく撫でつけた。

「オスカーは“事実を知れば復讐がしたくなる”と言っていた。きっと、そういう内容なんだろう。お前さんがそれを知って、本当に心から楽しく今の生活を送れるか?」

その言葉に、返事ができなかった。

リリーの待つモンリーズ家を思い出す。

身内と思い、弟のように扱ってくれるルネさん。

我が子のように気にかけてくれる公爵様。

仲間として最年少の自分を気遣ってくれる他の使用人達。

オレを見送ってくれた人々の顔が思い浮かぶ。

何よりも、自分を心から愛してくれているリリーを裏切るような真似は、オレにはできない。

「証人として裁判に

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