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小さな約束

Author: 影畑凛星
last update publish date: 2026-07-26 17:20:43

 カフェを出たあと、美月は両手いっぱいの紙袋を見下ろした。

「こんなに買ってしまいました……」

「必要な物ばかりです」

 蒼真はそう言って、一番大きな紙袋を自然に受け取る。

「私が持ちます」

「重いでしょう」

「でも……」

「転んだら困ります」

 その一言で、美月は反論できなくなった。

「ありがとうございます」

 二人はゆっくりとショッピングモールの中を歩く。

 休日ほどではないものの、館内には家族連れやカップルの姿が目立っていた。

 小さな男の子が両親と手をつないで歩いていく。

 その姿を見つめ、美月はそっとお腹に手を添えた。

「元気に生まれてきてくれるといいな……」

 思わず漏れた独り言に、蒼真が足を止める。

「生まれます」

 静かで、それでいて迷いのない声だ

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